この教材のゴール
温度・圧力・体積を整理し、計算前に答えの増減を予想する。
最初に「一定」を囲む
この章では物質量が一定の理想気体を扱います。圧力P、体積V、絶対温度Tは、PV/Tが一定という関係にあります。公式を先に選ぶより、問題文から変わらない量を抜き出すほうが取り違えを防げます。
| 問題の条件 | 使う考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 温度が一定 | P₁V₁=P₂V₂ | 圧力と体積は反比例 |
| 圧力が一定 | V₁/T₁=V₂/T₂ | 温度はKに直す |
| 体積が一定 | P₁/T₁=P₂/T₂ | 圧力は絶対圧を使う |
例題:圧力も温度も変わる
ある気体が絶対圧100 kPa、300 Kで6 Lを占めています。物質量を変えずに、絶対圧200 kPa、400 Kにしたときの体積を求めます。
- 温度の影響だけなら、体積は400/300倍。
- 圧力の影響だけなら、体積は100/200倍。
- したがって、V₂=6×400/300×100/200=4 L。
圧縮で半分、加熱で4/3倍。二つを別々に考えると、比を逆にしたミスにも気づけます。
間違った途中式を直す
「27℃から54℃だから温度は2倍」は誤りです。絶対温度では約300 Kから327 Kとなり、2倍ではありません。変化量の27℃と27 Kは同じ幅ですが、温度の比を取るときはKを使います。
また、容器内の圧力計が示す値をそのまま式に入れるとは限りません。ゲージ圧に大気圧を加えたものが絶対圧です。大気圧を100 kPaとする問題でゲージ圧100 kPaなら、絶対圧は200 kPaです。
見直しの順番
- 漏れや反応がなく、物質量は一定か。
- 温度はK、圧力は絶対圧か。
- 両側の体積・圧力の単位はそろっているか。
- 温めた効果と圧縮した効果を別々に説明できるか。